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ビジョンがないと支援は無理?

2013.06.25



ビジョンなき日本のクライアント
クライアントのキャリア支援を行なうとき、−−− たとえば明日返事をしなければいけない内定先についての相談、あるいは、今の仕事が嫌なわけではないが、なんとなく空しいと訴える相談 −−− であっても・・・ キャリアカウンセラーが意識すべき点は、クライアントがキャリアビジョンに近づいているかどうか、だと思います。
とは言え、そもそもキャリアビジョンがない、というクライアントはとても多く、CDAのあなたが「将来はどのようビジョンを持っているのですか?」なんて訊ねようものなら「ビジョンは特に持ってないです」という答えか、あるいは「それって何ですか?」という答えが返ってきそうです(笑)。 明確なキャリアビジョンを持っていれば、恐らくこの日本中のキャリアの迷い子の半分以上は救われるのではないでしょうか。

CDA必見の記事発見!
ところが欧米でも、やはりキャリアビジョンがないクライアントがキャリアカウンセラーを悩ませているようです。アメリカのキャリア支援サービスの会社のサイトで「あなたの人生にキャリアビジョンを 〜 理想的なキャリアを見える化しましょう」という記事(全文英語。タイトルは私が即興で訳しました)がありました。とてもわかりやすく「なるほど、これはキャリアカウンセラーに役立つ!」と思ったのでご紹介します。
あなたもハイウェイの暴走族?
キャリアビジョンを持たずに(注:ただ、漫然と心の中で思ってだけではビジョンを持っていることにならず、きちんと明文化されていないとダメです)生きている人は「目的地をまったく決めずに、ハイウェイをただひたすら走っているようなものだ」そうです。好きな時、好きな場所で、自由に止まったり、走り出したりすることに、最初は楽しいと思うかもしれませんが、やがて空しくなってくるのです。
え? キャリアカウンセラーのあなたも、目的なしにぐるぐると走っている? それはお困りでしょう。それに、それではキャリアカウンセリングをやっていても、気が気ではありませんね。なぜなら、カウンセリング中にクライアントから「人のビジョンって聞いたことがないんです。だから先生のビジョン、教えてください!」って言われることが結構あるのです。

あなたの中のビジョン・キラー
キャリアビジョンがあって初めて、自分のキャリアの旅の地図を書き始めることができます。では、さっそく自分のキャリアビジョンを作ってみましょう! と、意気込んだものの、さてどうやって作ったらよいものか。
大切なのは創造力。クライアントが自分のキャリアビジョンを作るにあたって、その創造の泉がどんどん湧いてくるように、サポートしてあげるのがキャリアカウンセラーです。今紹介した記事にも、クライアントの発想力を促進する12の質問がのっています。キャリアカウンセラーだったら、こういう質問が、いつもすぐに出て来る様になっていたいものです。

それでもなかなかビジョンが創れない・・・という人は、もしかしたらビジョン・キラーに取り憑かれているのかも。ビジョン・キラーとは、この記事によれば、あなたがビジョンを創ろうとすると、それを阻止するもの。あなたの自身の中にいるそうですよ。このビジョン・キラーを突きとめて解放させてあげるのもキャリアカウンセラーの仕事ですね。

ビジョンのない人への支援
実際に、キャリアビジョンのない人のキャリア支援(就職相談も含め)は難しいものです。弊社ではビジョンのある人むけ支援メニューと、ビジョンのない人むけの支援メニューを分けています。
実は、このビジョンのない人むけのセッションは、弊社ではクライアントに人気が一番あります。 みなさん、キャリアビジョンが欲しいのですね。

この記事を読んで「あ〜、キャリアビジョンを創らなくちゃ」と思ったあなた。「でも忙しいから、また時間のあるときに創ってみようかな」ではこの先、ずっと創れません。キャリアビジョンを創っていない人に、予期せぬ大きなイベントが起こると悲惨です。またキャリアビジョンがないのに、明日のことは考えられません。
キャリアビジョンがないのは緊急事態です。今すぐとりかかりましょう。